2020年01月28日

『ロートレックの謎を解く』

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『ロートレックの謎を解く』
高津道昭 著
新潮選書

 36歳の若さで亡くなる迄、貴族でありながら両足の骨折のために身体不自由児として、心労を重ねながら絵画制作、ポスター制作に打ち込んだ若き天才芸術家の生涯を描いている。30歳歳上のドガを師匠として崇めつつも、ドガからは何の賞賛めいた言葉を受けずに死んで行ったロートレック。短くも充分に内容のある生涯を、著者独自の視点から観察する。
 ますますロートレックが好きになる一冊。
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『「日本」とは何か』

「日本」とは何か
網野善彦 著
講談社 日本の歴史00

 日本は西と東に分かれる文化が存在する。
日本の中央政府に対して、地方の文化がかなりしっかりしているので、山地と海岸とでは、それぞれ独自の文化を育んで来た。
いわゆる百姓とは農民ではなく、農耕民、木こり、漁撈民、山菜収穫者、素潜り、養蚕業、茶畑、酪農、などさまざまな業種を指している。
海を通じて日本と世界がつながっている。
日本は1300年以降に天皇を中心にして国としてまとまってきた。
など、昭和30年〜40年に中学校で習った内容とは随分異なる内容に一歩踏み込んでいる。
機械的に縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、奈良時代という時代区分で日本史を語る方法はなくなり、
地方別、機能別にくくる内容を分けて考えようとしている。
日本史のくくりから、アイヌや沖縄を除こうという考え方をしている。
こうした歴史観はまだ始まったばかりで、著者の希望はあっても、混沌としており、日本史を研究する人の方向性を打ち出したばかりで、結果に結びついていない。
地方に眠る郷土史の資料の中から、これまでに見いだされてこなかった貴重な資料を大切にひも解こうとする意識が感ぜられる。DSC07685.JPG
posted by coichi at 20:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本古代史